【耐久性ダントツ!】50年以上使えるALCパネルとはどんな外壁?特徴とメンテナンスポイントを徹底解説

はじめに

高性能だけどちょっと高価なイメージのALCパネル。耐久性、機能性ともに優れた外壁材として需要が高まっています。
外壁材は見た目だけではなく屋内の環境への影響や、メンテナンスの手間とコストについても考えなくてはなりません。
ALCパネルは耐用年数50年~60年とも言われ、長期的な視点で見ればコスパにも優れた外壁材です。

この記事ではALCパネルとは外壁材としてどんなメリット・デメリットがあるのか、他の外壁材との比較も併せて解説していきます。
ALCパネルについて知りたい、外壁の採用に悩んでいるという人は参考にしてください。

目次

01ALCパネルとはどんな外壁材なのか?

ALCパネルの特徴

ALCとは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、日本語訳すると「軽量気泡コンクリート」のことです。
ALCパネルの内部構造は、鉄筋や金網の補強材とパネル状に成型されたコンクリート板です。普通のコンクリート板の場合、石の塊のようになるのでかなりの重さがあります。ALCパネルの最大の特徴は内部に細かい気泡でできたスポンジ状の構造です。コンクリート板がケーキのスポンジのようになっているため、同じ厚みのコンクリート板の4分の1以下という軽さになっています。

ALCパネルは性能が良く長持ちすることからビルやマンションなどの外壁として使われることの多い外壁材でした。近年ではその性能と長期的なコストパフォーマンスから、住宅の外壁としての人気が高まっています。

ALCパネルの価格と耐用年数

ALCパネルは他の外壁材と比較して耐久性に優れています。メンテンナンスをしっかりしていれば耐用年数は50~60年とも言われています。
耐久性に優れた外壁材なのに、なぜあまり普及していないのか。その大きな理由は価格の高さです。下表に外壁材の特徴と価格、耐用年数をまとめたので比較してみましょう。

素材の特徴 価格相場/㎡(目安) 耐用年数(目安)
ALCパネル 気泡が入ったコンクリートの板を外壁に張り付ける 6,800円~11,000円 50年
窯業系サイディング セメントと木質素材を混ぜて作った板を外壁に張り付ける 3,000円~6,000円 30年
金属系サイディング(ガルバリウム鋼板) 錆びに強い金属の板を外壁に張り付ける。 5,000円~8,000円 30年
モルタル セメントと砂を混ぜた素材を外壁に塗る 3,000円~7,000円 30年

ALCパネルは他の外壁材と比較して価格が高いのがお判りいただけると思います。価格の差と同時に耐用年数も他の外壁材と比較して圧倒的に長いという特徴もあります。長期的な視点と性能の高さを考えると、価格に見合った品質をもった外壁材であると言えます。

ALCパネルのデザイン性

ALCパネルは窯業系サイディングと比較して直線的でブロック調、ストライプ調の模様。色はホワイトやグレーを使用し、ゴツゴツと硬いデザインが主流で種類も多くはありませんでした。
近年では技術の進歩とALCパネルが一般住宅向けに使われるようになったこともあり、デザインの種類も増えています。幾何学模様や、曲線を取り入れた柔らかい印象を与えるデザイン、ホワイトやグレーばかりではなく外壁塗装でカラフルに明るい印象にするなど、デザインの幅も広くなっています。
デザインのバリエーションでは窯業系サイディングほどではありませんが、見た目ではALCのコンクリート感を感じさせないデザインもあります。

02ALCパネルのメリットとは

ALCパネルは鉄筋補強されたコンクリート製であること、内部にスポンジのような気泡があることによって他の外壁材よりも優れたメリットがあります。
ALCパネルを外壁材として使用した際に、どのようなメリットがあるのかを具体的に解説していきます。

遮音性が高い

木造住宅に使用されるALCパネルの厚みは約4cmあり、内部に広がるスポンジ状の気泡が音を吸収してくれます。
車通りの多い道に面している場所では騒音を軽減できます。逆に小さいお子さんがいるご家庭や趣味で音楽や音の出る作業をする場合は外に音が漏れにくいというメリットがあります。
完全な防音ではありませんが他の外壁材と比較して、音の響きは半分以下になるという実験結果もあるほどです。

断熱性が高い

通常、コンクリートなどセメントを使った外壁材は熱くなりやすいのですが、ALCパネルは内部の気泡が空気の層を作ってくれるので熱が伝わりにくい構造になっているため高い遮熱性を持っています。
屋内は外気の影響を受けにくく、冷暖房の効きも良くなるので光熱費をおさえられるというメリットがあります。
外壁材の多くは熱の影響を受けやすいため良質な断熱材を必要とします。ALCパネルでは外壁材自体に遮熱性があり、屋内を快適な温度に保ってくれます。

耐火性が高い

ALCパネルはコンクリート素材で非常に燃えにくい外壁材です。さらにパネル内部の気泡による遮熱効果も耐火性を高めています。
火事は屋内からの出火以外に隣接する住宅が火事になることによってもらい火をしてしまうということがあります。外壁に耐火性があっても、外壁が熱くなりすぎることで内部から発火してしまうことがあるのですが、ALCパネルの遮熱性が高く、もらい火も防ぐことができるのも大きなメリットです。
耐火性と遮熱性に優れていることで近隣に火事が起きても巻き込まれるリスクを軽減できるということです。

地震に強い

ALCパネルは丈夫であると共に軽量であるという特徴が防災にも効果を発揮します。
地震が起きた際、建物が揺れると外壁の重さに引っ張られることで揺れが大きくなります。そのため耐震性の高い建築物では外壁をどれだけ軽くできるかということが重要になってきます。
ALCパネルは内部に鉄網や鉄筋が入っており、主な素材はコンクリートなのでとても丈夫な外壁材です。さらにパネルはそれぞれの大きさで分割し、パネルの境目はシーリングというゴム状の素材でつながっていることでも外壁のダメージを軽減しています。
ALC外壁は家が揺れても外壁に負担をかけず、家を守ってくれます。

03ALCパネルのデメリットとは

ALCパネルには多くのメリットがあり、外壁材としての性能はとても高いのですが、弱点もあります。長年住む住宅の外壁を選ぶ際にはデメリットについても知っておくことも大切です。
ALCパネルを長期間使用する際に留意しておくこととして、デメリットの解説をしていきます。

初期費用が高い

はじめにも解説しましたが、ALCパネルは㎡あたりの単価が他の外壁材よりも高い傾向があります。
他の外壁材の中でもグレード、デザイン性の良いものはALCパネルと同じくらいの価格の物もありますが、同じくらいのグレードで比較したとき、ALCパネルの方が高価です。
1㎡あたりの価格が1,000円~違ってくるということは住宅外壁全体で計算すると数十万円の違いが出てしまいます。

水に弱い

ALCパネル最大の弱点は水を吸収しやすいという点です。
モルタルや窯業系サイディングなどセメントを原料とした素材は水分を吸いやす特徴があります。中でもALCパネルは内部に広がった気泡がスポンジ同様に水をよく吸ってしまいます。
外壁が水を吸わないようにするためには外壁塗装で防水性能を付けるしかありません。ALCパネルでは特に塗装の劣化を見逃さないようにし、定期的に外壁塗装を行う必要があります。

凍害のリスクがある

凍害とは外壁内部に染み込んだ水が凍ることによって体積が膨張し、内側から押し出される形で外壁が破損する状態です。
寒冷地などのよほど気温が下がるような場所でなければそう簡単に凍害は起こりませんが、近年の異常気象の影響もあり急激に冷える日もあります。対策としては普段から水が染み込んでいないかのチェックや外壁塗装の劣化を早期発見し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。

鉄筋暴露のリスクがある

鉄筋暴露とは外壁内部に染み込んだ水で鉄筋や鉄網が腐食し、体積が膨張して内側から押し出されるように外壁が破損します。
基本的にALCパネル内部の金属は防錆加工してあるのですが、経年劣化や繰り返す水の侵入により防錆の効果が弱まりだんだんと錆びるようになっていきます。
破損した部分からはさらに水が染み込みやすくなり、外壁塗装を突破した水分はパネル内に広がっていきます。対策としては凍害同様に外壁塗装の点検や塗り替え時期を把握しておくなど適切なメンテナンスが必要です。

つなぎ目が多い

ALCパネルは他のサイディング系外壁と比較しても1枚の大きさが小さいためつなぎ目が多くなるという特徴があります。パネルのつなぎ目にはシーリング材というゴム製の材料を流し込んで固めます。
つなぎ目が多いということ見た目が悪い、シーリングする場所が多く費用が高くなるというデメリットがあります。

シーリングによるつなぎ目はそれほど目立つものではありませんが、つなぎ目のないモルタル外壁やタイル 外壁に比べるとデザインが限られてしまいます。
また、シーリングを行うときには長さで料金を決めるのが一般的で、つなぎ目が多くいということはそれだけシーリングの距離も長くなり、料金が高くなります。シーリングは経年劣化するものなので、こういったメンテナンス費用を含めた維持費用を考えて置くことが大切です。

04ALCパネルを長持ちさせるポイントとは

ALCパネルは50年から60年は使うことができる耐久性に優れた外壁材です。しかしメンテナンスフリーというわけではありません。ALCパネルは水に弱いという外壁として致命的な弱点があります。
この弱点を守るためには以下の3つのポイントがあります。

ALCを長持ちさせるポイント

・適切なメンテナンス
・劣化の早期発見
・適切な塗料選び

ALCパネルに限らず、常に紫外線や熱の変化、雨風にさらされる外壁はメンテナンスが必要です。メンテナンスの仕方は外壁の素材によって変わってきますので、ALCにはALCに合った適切なメンテナンスを行う必要があります。

メンテナンス時期は塗料やシーリング材の品質と周囲の環境によっても変わってきます。塗装周期などはあくまで目安であって、劣化を見過ごしてしまうとそこから腐食が広がってしまうこともあります。劣化の早期発見は専門業者でなくても簡単にできるチェックポイントを知っておくだけでも十分です。

塗料は外壁を守ってくれるバリアになるので、塗料選びは重要です。ただぬりかえればいいというものではなく、適切な塗料を選ばなければ「浮き」や「剥がれ」などが発生し、塗装をした意味がなくなってしまいます。塗装は外観をきれいにするだけではなく、外壁を守ることが最も重要な役割となります。

これら3つのポイントをおさえておくことでALCパネルを適切に維持していくことができます。 それでは3つのポイントの具体的な内容について解説していきます。

05適切なメンテナンス

ALCパネル耐久性に優れ、他の外壁材と比べて耐用年数も長いとされています。しかしこれはしっかりとしたメンテナンスが行われた状態である必要があります。
ここからはALCパネルに必要なメンテナンスについて解説していきます。

外壁塗装

ALCパネルでは外壁塗装を行って防水機能を付けることが必須です。
ALCパネルは何もしないと水を吸収しやすく、放置しておくと凍害や鉄筋暴露を起こして破損します。破損した部位からはさらに水が染み込みやすく、腐食が全体に広がったり雨漏りしたりする原因となります。

外壁塗装に使用する塗料には様々な特徴をもった塗料があります。塗料は色を選ぶだけではなく外壁との相性大切です。相性が悪いと塗装しても剥がれてしまったり、期待した機能を果たせなかったりします。

外壁塗装を行う際は色や価格だけではなく塗料の選び方、ALC外壁の取り扱いになれた業者を選ぶことも大切です。

シーリング補修

ALCパネルではシーリングのメンテナンスも欠かせません。
ALCパネルはつなぎ目にシーリングを行うことで隙間を埋めています。シーリングとは防水と緩衝の役割を果たしてくれる、固まるとゴム状になる建築材です。
太陽光や温度変化、雨風にさらされることでシーリングも経年劣化し、硬くなったり痩せて隙間ができたりします。
シーリングの劣化はALCパネルへの水の染み込みや破損の原因となります。外壁塗装同様にメンテナンスが必須です。

全体を補修する際には足場を組む必要があります。足場は設置撤収で20万円くらいの費用が掛かるので、外壁塗装と同時に行った方が経済的です。外壁に使う塗料とシーリング材の耐用年数を同じくらいにしておくと、費用の無駄を省くことができます。

クラック補修

クラックとは外壁にできるひび割れのことです。クラックは放置するとALCの寿命を縮めてしまう可能性があります。
クラックには「ヘアクラック」と呼ばれる髪の毛くらいの線がある程度の小さなひび割れと、幅3㎜以上の危険なひび割れがあります。大きなひび割れは水の侵入を容易に許し、中の鉄筋を腐食や雨漏りの原因になります。腐食が進むと鉄筋暴露を起こすなどしてALCパネルの寿命を縮めてしまいます。
ヘアクラックのような小さなひび割れに関しても放置すると全体に広がり、やがて大きなクラックへと変化してしまいます。
クラックは大きなものは直ちに対処し、ヘアクラックでも外壁塗装の際などに一緒にメンテナンスすることが必要です。

06劣化を早期発見するチェックポイント

ヘアクラックの発生をチェック

外壁表面を見て回って髪の毛のような細い線ができていないか確認します。
ヘアクラックは塗膜が硬くなって割れている場合と、下の外壁材まで割れてひびが入っている場合があります。
外壁表面に無数のヘアクラックが発生している場合は塗膜が硬くなってひび割れている可能性があります。全体的にクラックが広がっているなら外壁塗装が防水機能を果たせなくなっている可能性があります。放置しておくと、水が隙間から中に入り、外壁材やその内部も腐らせてしまうこともあります。

隙間が見えるほどのクラックは塗装の有無に関係なく水の侵入を許してしまう状態です。ヘアクラックの多発や大きなクラックを見つけた際は早急に専門業社に相談をしましょう。

チョーキング現象のチェック

チョーキング現象とは、外壁塗装された塗料が経年劣化して成分が分解し、外壁の表面にチョークのような白い粉が浮き出てくる状態のことを言います。
外壁をさわって手に白い粉が付くかどうかで確認することができます。
チョーキング現象が起きていると塗料の劣化がかなり進んでいる状態です。塗料は柔軟性を失い塗膜が壊れていて防水機能を果たせなくなっている可能があります。水に弱いALCパネルでは早急に塗装の対策が必要です。 壁を触ったり、なにかの拍子に服に白い粉が付いたりしていることに気が付いたら外壁塗装を考える時期だと考えましょう。

シーリングの劣化をチェック

シーリングとはパネルとパネルの間、接合部の溝に流し込まれたゴム状の建築材です。コーキングとも呼ばれますが同じものです。シーリングはボードの隙間を埋めるだけではなく防水と緩衝の役割も果たしています。
シーリングは劣化と共に縮んで痩せてきます。見た目でボードより低い位置になっている、凹んでいると感じたらシーリングの劣化が始まっています。シーリングにひび割れが起きている、痩せすぎて隙間がある場合はかなり劣化が進んでいる状態です。

シーリングの劣化を放置してしまうと隙間から水が浸入します。シーリングが痩せることで塗膜のついていない部分から水が浸入するだけでなく、パネルの奥まで水が入り込んでしまうと家全体にも大きなダメージを及ぼすこともあります。 シーリングがかなり痩せてきたなと感じたらシーリングの打ち直しと外壁塗装が必要な時期かもしれません。専門業者に外壁の状態を診断してもらうことができるので、確認してもらいましょう。

カビや植物の発生チェック

外壁にカビや藻、コケなどの発生がないか確認しましょう。
外壁塗装による防水機能が低下している可能性があります。水分が外壁にとどまりやすくなるとカビや藻、コケが発生しやすくなります。これらが発生し始めるとさらに水分を保持するのでツタなどの植物も外壁に這い始めることがあります。

植物の発生は周囲の環境にもよるので、全てが塗料の劣化とは言えません。しかし放置しておくと塗装の劣化が進む原因になるので塗膜を傷めない洗剤やシャワーで水洗いを行うことも大切です。
ほとんど異常のなかった外壁に急にカビや藻、コケが発生し始めた場合は塗装が劣化し始めている兆候かもしれません。他のチェックポイントも併せて確認してみましょう。

07ALCパネルにおすすめの外壁塗料

ALCパネルに使用する塗料を選ぶ際には塗料のもつ機能性を確認しておくことが大切です。機能性が合わない塗料を使用していると外壁を守れず劣化や損傷の原因になってしまうこともあります。
ALCパネルの特徴に合わせた、外壁を守ってくれる塗料について解説していきます。

防水性の高い塗料

ALCパネルの外壁塗装では防水機能が重要になります。
ALCパネルはコンクリートと内部の気泡によって水を吸いやすい性質があります。ALC内部に侵入した水はALC内部の腐食や破損を促進させてしまいます。また外壁材を通り抜けてしまうと、奥にある建材も傷めてしまい、高額な修繕費や建物自体に致命的なダメージを与えてしまうこともあります。外壁塗装では外観の美しさよりも外壁を守ることが本当の目的になります。
ALCパネルの最大の弱点は水を吸収しやすいという点ですので、外壁塗装ではまず防水性の高い塗料を選ぶことをおすすめします。

透湿性のある塗料

ALCパネルでは内部の水分を外に出す透湿性があることも重要です。
防水性の高い塗料を選ぶことである程度外部から水の侵入を防ぐことはできます。しかし水分の侵入を100%防ぐことは困難です。
空気中にも水分は存在しています。気温差などによって水滴が発生し、内部に溜まっていくこともあります。内部に溜まった水分は水蒸気となって外に出ようとする際に内側から塗装を剥がしてしまうことがあります。

防水性能だけではなく内側の湿気も適度に逃がすことのできる塗料の方が塗装もALCパネルも長持ちさせることができるので塗料選びの際は透湿性の有無を確認して選ぶことがおすすめです。

汚れに強い塗料

数十年の長期間家を守ってくれる外壁の劣化を抑えてメンテナンスの手間をできるだけ少なくするには汚れに強い塗料を選びます。外壁が汚れにくいということはきれいな外観を維持するだけではありません。洗浄の手間、汚れがつくことで起きる外壁塗装の劣化、汚れによる健康被害など汚れた外壁に良いことはありません。
汚れに強い塗料とは以下のようなものがあります。

防カビ・防藻塗料

外壁にカビや藻、コケなどが発生しにくい成分が入っている塗料です。カビや藻、コケの発生を抑えることで外壁表面を衛生的に保ちます。

低汚染塗料

通常の塗料より細かい粒子の塗料を使うことで汚れが外壁に付着しにくい塗膜を貼ります。汚れがついても雨や風により落とされるので一般的な塗料よりも汚れにくい性質があります。さらに細かい粒子の超低汚染塗料などもあります。

光触媒塗料

塗料に含まれる成分が太陽光(紫外線)によって付着した汚れを分解し、雨などで自然に洗い流すことができる外壁塗料です。セルフクリーニング機能とも言われています。

カビや植物の発生チェック

外壁にカビや藻、コケなどの発生がないか確認しましょう。
外壁塗装による防水機能が低下している可能性があります。水分が外壁にとどまりやすくなるとカビや藻、コケが発生しやすくなります。これらが発生し始めるとさらに水分を保持するのでツタなどの植物も外壁に這い始めることがあります。

植物の発生は周囲の環境にもよるので、全てが塗料の劣化とは言えません。しかし放置しておくと塗装の劣化が進む原因になるので塗膜を傷めない洗剤やシャワーで水洗いを行うことも大切です。
ほとんど異常のなかった外壁に急にカビや藻、コケが発生し始めた場合は塗装が劣化し始めている兆候かもしれません。他のチェックポイントも併せて確認してみましょう。

08ALCパネルを外壁塗装する際に気を付けることは?

外壁塗装を行う際にはおすすめの塗料を参考にしていただく以外にも注意する点があります。
・相性
・業者
・シーリング

ALCパネルの外壁塗装をする際にはこの3つのポイントに気を付けて行いましょう。

相性の良い塗料を選ぶ

外壁塗装では塗料の機能だけではなく、塗料と外壁材との相性も重要です。相性の悪い塗料を使用してしまうと、せっかく塗装してもすぐに剥がれてしまったり浮いてしまったりということが起きます。
外壁塗装の最大の目的は外壁材の弱点を守ることです。ALCパネルではしっかりとした防水機能を果たすことになります。外壁に密着し、外壁材を守る機能を備えた塗膜を形成できる塗料であることが大前提となります。

信頼性の高い業者を選ぶ

外壁塗装をする際に外壁材に合わせた塗装方法や注意点があります。塗料と外壁材の相性を見分けることも含め、特にALCパネルの外壁塗装では信頼性の高い業者を選ぶことをおすすめします。

信頼性の高い業者とはALCパネルの塗装経験が豊富でしっかりとした施工を行ってくれる業者です。ALCパネルはモルタル外壁や窯業系サイディングに比べて採用している住宅が多くありませんので、施工経験があるかどうかを確認しましょう。

塗装業者にも様々な形態があり、依頼は受けるだけの営業会社や、実際の施工は手の空いている下請けに回して誰が施工するのか分かりにくい業者もあります。
自社で施工を請け、ALCパネルの外壁塗装実績のある信頼性の高い業者を選びましょう。

シーリング補修時期を合わせると経済的

ALCパネルのメンテナンスでは外壁塗装と同時にシーリングの補修も行うことがおすすめです。
ALCパネルの防水性を保つには外壁塗装と同じくらいシーリングのメンテナンスが欠かせません。メンテナンスに必要不可欠なこの2つを同時に行うことで費用と手間が省けます。

外壁のメンテナンスでは足場を組む必要があり、その費用は10万円~20万円程度が相場で、それなりに高い金額が必要です。その他にも細々した共通の費用があり、外壁塗装とシーリングのメンテナンスを同時に行うことでこの費用の節約と、工事にかかる手間が省略できます。

塗料とシーリング材の耐久年数が同じくらいのものを選んでおけば、次のメンテナンス時期も合わせやすくなります。 外壁塗装とシーリング補修時期はできるだけ合わせるようにした方が経済的です。

09まとめ

ALCパネルは50年~60年長持ちするだけではなく、遮音性、遮熱性、耐火性、耐震性が高く、快適な住宅を作ることができる優れた外壁材です。
ALCパネルを長持ちさせるには適切なメンテナンスが必要です。防水のために外壁塗装とシーリング補修を定期的に行い、施工する業者はALCパネルでの施工経験のある信頼できる業者を選ぶことが大切です。

外壁塗装屋さんでは地域に密着した信頼と実績があります。外壁塗装や外壁に関するお悩みがある場合はお気軽にご相談ください。