外壁塗装の適正な値段とは?相場と仕組みを知って安心な業者を選ぶ!
2)相場の考え方はざっくりで大丈夫
2-1. 外壁塗装の相場はざっくり100万円
2-2. 相場は詳しく調べるほど混乱します
2-3. 具体的な値段は家を見ないとわからない
3)実際の見積もり相場を知る方法
3-1.作業工程を知ることは重要
3-2.見積もり書の仕組みを知る
3-3.見積もりの項目相場をざっくり知る
4)見積もりで値段が変わるポイント
4-1.家の大きさ
4-2.付帯物
4-3.塗料のグレードと機能
4-4.足場の大きさと回数
4-5.屋根塗装にかかる費用
4-6.見積もりで見えにくい人件費
4-7.その他の費用
5)安心な業者の選び方
5-1.悪質な塗装業者の特徴と事例
5-2.質の低い塗装業者の特徴と事例
6)外壁塗装の適正な値段を知る方法まとめ
01外壁塗装の選び方
外壁塗装の値段の把握方法
初めて外壁リフォームを行う場合は金額の見当も付かず困っていませんか?私も外壁塗装を初めて依頼したときは何も分からず不安だらけでした。外壁塗装では特に大きな金額が必要になるので、失敗しないようにあらかじめ金額を調べておきたくなりますよね。
実は、外壁塗装の値段はどんなに調べても自分の家にピッタリな金額は見つかりません。私も当時はいろいろなサイトで調べたのですが、具体的な面積単価や坪数の相場を見ても、家にピッタリ当てはまるものはありませんでした。見積もりを見てもよくわらなかったので結局担当の営業さんに任せっきりでした。
外壁塗装の見積もりにはいろいろな項目があり、塗装工事に必要な経費の説明を受けました。しかしなんの知識もない私は、良いのか悪いか分からずなんの判断もできませんでした。
実際、外壁塗装の見積もりは各業者項目や考え方がまるで違います。そして家庭がそれぞれ違うように、長年住んだ家の状態もそれぞれ違う個性を持っています。だからネットでどんなに具体的な相場を探してもピッタリと合う数字に出会うことはありません。
それでも、外壁塗装を依頼する前にどのくらいの値段か、目安としての相場は知っておきたいですよね。
この記事では、私が初めて外壁塗装を依頼した際に悩んだ外壁塗装の値段について解説しています。初めて外壁塗装を考えている人でも分かるように要点をまとめました。
現実的な値段を知るために、
・相場はざっくり抑える
・見積もりの内容と理由
・値段が変わる理由
というポイントに絞って解説していきます。
この記事を読めば外壁塗装にかかる値段の目安として適切な値段について知ることができます。値段の理由を知ることで値段だけに惑わされなくなります。外壁塗装では値段の高い安いよりも適切な業者を選ぶことが重要です。
安い値段の手抜き工事、高い値段のぼったくり工事。どちらにも気を付ける必要があります。悪質でなかったとしても、品質の低い塗装工事をされてしまえば家はひどい状態になり、ただ悔しい思いをするだけです。
この記事をお読みの方には外壁塗装で失敗をしないために、値段に見合った施工をしてくれる業者を選んでいただきたいと思っています。 品質の良い業者に塗装を依頼することができるようになります。 外壁塗装を依頼する前に、外壁塗装に関わる値段について知りたい人は参考にしてください。
02相場の考え方はざっくりで大丈夫
外壁塗装の相場はざっくり100万円
ごく一般的な普通の大きさの家を30坪前後として、外壁塗装の値段はだいたいどのくらいかかるのでしょうか。
「ざっくりでいいから教えてほしい」と言われれば、ざっくり言って総額100万円くらいです。
屋根塗装とあわせて塗装するケースが多いので屋根塗装込みで100万円という数字を出しています。屋根塗装をしない場合は80万円くらいです。
外壁塗装の相場をしらべると、どの情報を見てもいろいろな内訳や見積もり方法があり、調べれば調べるほど混乱します。
ざっくりでいいから普通の家で外壁塗装をするといくらくらいなのか?ということを知りたいのであれば、どの情報源を元にしても大体同じくらいの金額になります。
外壁塗装だけなら80万円くらい、屋根塗装も含めると100万円くらい。
と言うのがざっくりとした外壁塗装の相場です。
しかし、実際の住宅には特徴があり、その違いが値段にも影響してきます。
相場は詳しく調べるほど混乱します
・足場代
・飛散防止ネット(メッシュシート等)
・塗料代(下塗り、上塗り)
・外壁洗浄資材
・外壁補修資材
・塗装工事消耗品(養生テープ、刷毛等)
・人工代(人件費)
・交通、運搬費用
・業者の利益(会社としての利益)
必要経費は塗装工事の値段を決める基本的な費用です。先に挙げているざっくりとした相場の100万円とはこの必要経費の相場です。
しかし実際の見積もりでは要素や業者の費用配分の違いでいろいろな金額が出てきます。
・外壁の面積
・劣化状態(補修の程度)
・付帯物
・塗装する範囲
・選ぶ塗料の質
・施工期間(人工数)
・技術料(ベテラン職人の人件費)
・塗装業者のやり方の違い
相場を調べているうちに項目名の違いや金額の違いがどんどん出てきて混乱してしまいます。かといってなんの知識もなしに外壁塗装を依頼するのは悪質な業者を見抜くこともできないので危険です。
具体的な値段は家を見ないとわからない
値段の違いとはつまり、塗装工事を行うために必要な材料費や手間(人件費)、技術料がかかるということです。値段の違いに関わる住宅の個性は実際に見ないと分かりません。
この計算を間違えると塗装業者は利益が出ず、会社は倒産します。
つまり、家を見ずに値段を決めるということは最初からきちんとした仕事をする気がないということです。
また、圧倒的な安さや値引きをするということは、質を落とすか作業を減らすということです。赤字になってまで塗装する人はいません。
業者としては実際の家を見ずに値段を決めることはできません。つまり、30坪くらいの土地に建っている家なら実際の見積もりをせずに分かる範囲の相場は、屋根塗装も含めて100万円くらいということになります。
ではそれ以上のことを自分では知ることができないのか?というと、そうではありません。
【外壁塗装の値段は100万円】を基準にして【工事内容の見積もり相場】のポイントを知ることで、もっと具体的な金額に近づけることができます。
03実際の見積もり相場を知る方法
作業工程を知ることは重要
工事内容の見積もり相場を知るためには外壁塗装の基本的な作業工程について知っておく必要があります。
外壁塗装の基本的な作業工程を知ることは、何にどのような費用が掛かるのかを理解する基本的な知識となります。作業工程を知らなければ見積もり書の内容も分からないので相場を知っても参考になりません。
外壁塗装の基本的な作業工程を紹介します。簡単な理解で十分ですので確認しておきましょう。
塗装業者が実際に現場にて家の大きさや特徴と共に塗装や外壁材の劣化状態を診断します。
現場調査によって家の大きさに合わせた塗装費用や作業の手間、技術を要する加算と劣化した部分の補修等の内訳と算出した費用を示して交渉します。
見積もりや業者の示すサービス内容に合意されれば正式に契約を行います。
職人が作業を行うための足場を家の周りに組み立てます。
洗浄の際の汚れやごみ、塗装の際の塗料などが近隣に飛び散らないように足場の外側からメッシュシート等の布で覆います。
高圧洗浄機等を使用して外壁の汚れを落とします。
外壁のひび割れやサイディングのつなぎ目であるシーリングの補修など、外壁材の補修を行います。
外壁の補修も含めた言い方でもあります。補修に加えて古い塗膜の除去や塗装の仕上がりを良くするための処理、塗料を塗る前に、塗料が壁面と密着するための下処理を行います。
窓枠や色を塗り分ける部分に塗料が付かないように養生テープを貼ります。
外壁を守る効果や上塗り塗料の定着性を増すための下塗り塗料を塗ります。
外観の色となる上塗り塗料を塗ります。
2度塗することで塗りムラや色むらをなくしていきます。2度塗は丁寧な業者による特別サービスではなく基本的な工程です。
施工主(家主)に仕上がりを確認してもらい、不備があれば修正します。
家の周りに組んだ足場を撤去します。
外壁の張替えや塗り替え等で発生した廃棄物を適切に処理します。
外壁塗装の工事が終了
見積もり書の仕組みを知る
外壁塗装の作業工程と一緒に、見積書でよく使われる項目名についても確認しておきましょう。項目名が何を示すのか分からないと実際になんの費用なのかが分からなくなってしまいます。
外壁塗装の見積もり項目は業者によってちがいます。基本的な作業工程は同じなのに、なぜ値段に違いが出るのか、それは業者によって利益の計算方法やお客様に納得してもらうための説明方法が異なるからです。
高圧洗浄
下地補修工事
外壁塗装工事
屋根塗装工事
塗料代金
足場掛け払い工事
養生ネット掛け費用
破風塗装工事
雨樋塗装工事
軒天塗装工事
その他付帯物塗装
廃材処理費用
運搬費
諸経費
養生費
よくある見積もりは上記のような項目になります。中には同じような言葉や意味を持つ項目がありますが、上記全てが見積もり書に載っているわけではありません。
見積もりの項目は、同じような項目にまとめられている場合があります。項目がなくても採算が取れるように他の費用に上乗せされている場合などもあります。
見積もりの項目相場をざっくり知る
外壁塗装の値段が変わるポイントを解説する前に、基本的な費用の相場について確認しておきます。手間のかかる作業や品質の良いものを使用することで値段は相場より高くなります。
相場についてはあまり細かい項目まで把握することはおすすめしません。結局分かりにくくなって混乱するか、数字を見るのが嫌になります。
個々では基本的な外壁塗装の見積もりモデルとして、もっとも単純明瞭で分かりやすい項目を事例として紹介します。
また、見積書の金額分配は業者によって大きく異なります。相場はあくまで標準的で問題の少ない外壁を想定していることも理解して参考にしましょう。
足場工事 | 15万円~20万円 |
---|---|
高圧洗浄 | 2万円~5万円 |
下地処理(下塗り含む) | 10万円~15万円 |
下塗り(単品) | 8万円~10万円 |
上塗り(中塗り上塗り2回) | 20万円~60万円 |
付帯部塗装 | 6万円~10万円 |
シーリング打ち替え | 6万円~10万円 |
上記相場の合計でざっくり70~80万円くらいの価格になってきます。
見積書の項目で値段の違いは出てきますが、現場管理費や廃材処理費などその他の項目を利用しながら最終的には適正な価格に帳尻を合わせた金額となります。
屋根塗装の相場が外壁塗装とセットで20万円くらいと考えて、併せて100万円くらいになります。
見積書の中でどの程度の項目を分けるのか、各費用の振り分けをどのように計算するのかは業者によって違います。
そのため、相場や複数の見積もりを見ても何を基準にしてよいかさっぱりわからなくなってしまうのです。
では外壁塗装の値段は何を基準に考えれば良いのでしょうか?
その方法は、【費用全体として、100万円くらいはかかる】という基準に【値段が変わるポイント】による金額の増減を組み合わせます。こうすることで具体的な塗装工事費の内訳が分かるようになります。
04見積もりで値段が変わるポイント
外壁塗装にかかる現実的な値段を知るために、一般的な住宅であれば屋根塗装付きで100万円を基準に、値段が変わるポイントについてチェックしておきましょう。
値段が変わるポイントが分かれば、見積もりを見たときに値段の違いと理由について理解することができます。
家の大きさ
基本的に坪数で塗装工事費用を決めることはありません。ネットで情報を集めると家の規模を表す基準として坪数が使われていますが、基本的には家の表面積(㎡)で塗装費用を決めます。
1㎡あたりの単価×家の表面積
が基本の塗装工事費用になります。もちろんこれだけで塗装費用が決まることはありません。この塗装費用を基準に他の費用が加算されていきます。
付帯物
付帯物とは次のようなものです。
・雨樋
・破風
・ベランダ
・軒
・軒天
・他家の形状によるもの
付帯物が多いと塗装に手間と技術が必要になります。場所によっては色を変える必要があり、塗料の費用も掛かります。複雑な外壁をしている住宅ほど費用が高くなります。
塗料のグレードと機能
外壁塗装の【下塗り】や【中塗り】、【上塗り】の値段は、どんな塗料を選ぶかによって塗装の単価(㎡)が変わってくるということを理解しておきましょう。
外壁塗装の要である塗料はグレードによって性質も品質も異なります。塗料には外壁材との相性もあるのでグレードが高ければ良いわけではありません。グレードとはあくまで大まかに【長持ちするかどうか】というポイントで押さえておきましょう。
▼ 基本的な塗料の種類と耐用年数(グレードの低い順)塗料の種類 | 耐用年数の目安 |
---|---|
アクリル塗料 | 10年未満 |
ウレタン塗料 | 10年前後 |
シリコン塗料 | 10年~15年 |
フッ素塗料 | 15年~20年 |
無機塗料 | 15年~30年 |
グレードが最も低い塗料はアクリル、高い塗料は無機塗料が有名です。
耐用年数はあくまで目安です。環境によるダメージやメンテナンスによって外壁の劣化は変わってきます。
塗料の相場は見積もりにも分かりやすく影響があります。費用の範囲はグレードの差によって20万円~60万円くらいあります。
塗料の値段は耐用年数だけではありません。耐用年数以外にもいろいろな機能性を持った塗料があります。
・遮熱性塗料
・低汚染塗料
・光触媒塗料
・不燃性塗料
など、上記以外にもいろいろな特徴や機能を持った塗料があります。値段はそれぞれメーカーや商品によって違います。値段だけで選ばず、外壁塗装の用途に合った塗料を選ぶことが大切です。
足場の大きさと回数
外壁塗装を行う職人が作業するための足場は家の大きさや高さによって値段が変わります。多くの足場が必要であればそれだけ値段は高くなります。また設置場所が狭く、難しい場所がある場合はそれによって費用が変わることもあります。
足場の組み立ては専門の足場職人に依頼して行います。足場の組み立てには塗装業者から支払う費用が発生するので気軽に組み立てたり片づけたりはできません。再度足場を組み立てなければならないときは追加で足場代を請求されることもあります。
屋根塗装にかかる費用
屋根塗装を行うタイミングと外壁塗装を行うタイミングが必ず合うとは限りませんが、屋根塗装を単品で依頼する場合は足場代や諸費用がかかるため外壁塗装と一緒にメンテナンスしてしまった方がお得です。そのためこの記事では外壁と屋根塗装を同時に行う前提で話を進めています。
しかし、日本瓦をはじめ劣化に強い素材、塗料を使用した塗装の必要がない屋根もあります。その場合、塗装工事の総額は安くなります。
屋根の劣化がひどい場合は塗装ではなく屋根の葺き替えが必要です。この場合は屋根の葺き替え工事となりますので屋根塗装より高い値段になります。
見積もりで見えにくい人件費
人件費は見積もりでは分かりにくい費用ですが、外壁塗装では最も重要です。
外壁塗装はどんな塗料を塗るかということよりも、誰が、何人くらいで、どのように塗るかということで仕上がりが決まります。
例えば、作業工程も同じで見積もり金額に大きな差があったとして、
・報酬の安い腕の悪い職人が、一人で、終わるはずのない施工期間で塗り終える。
・腕の良いベテラン職人が、3人の職人を連れて、十分な施工期間で塗り終える。
確かに金額は安くできますが、このような状況ではきちんとした施工が行われないのは目に見えています。
人件費は見積もりでは分かりにくいことですが、あまりに安い金額提示は手抜き工事をされる危険性があるということは覚えておきましょう。
その他の費用
その他の費用は基本的な作業工程に含まれない費用や、特別な施工や処理が必要な場合の追加項目として使われることがあります。
その他の費用としては次のようなものがあります。
廃材処分費用
壁の塗装だけでは塗装の際に修繕工事を行うなどして発生した廃材の処分費用を請求される場合があります。
運搬費
資材の運搬費用を請求される場合があります。資材置き場が遠い場合や業者が遠方からくる場合なども費用を請求される場合があります。
諸経費
塗料や塗装費以外にかかる雑費を一定の金額や全体費用の%で請求される場合があります。
養生費
外壁と付帯物の境界を分けるための養生作業に対して付帯物作業としてではなく養生費として請求される場合があります。
05安心な業者の選び方
外壁塗装の相場が分かったら、あとは信頼できるサービスを行う優良な業者を選ぶだけです。しかしここが難しいところでもあります。 外壁塗装の詳しい知識がないと、業者の言っていることが本当なのかどうか見抜くことが難しいからです。
塗装業者には大きく分けて次の3つのタイプがあります。
・悪質な塗装業者
・質の低い塗装業者
・安心で優良な塗装業者
それぞれの特徴や事例を紹介します。参考にしてより良い塗装業者を選びましょう。
悪質な塗装業者の特徴と事例
悪質な塗装業者とは詐欺や詐欺に近いような手抜き工事を行い、仕事に見合わない高額な料金を払わせるような業者のことです。
悪質業者の特徴として、以下の3つのような対応をする業者には注意が必要です。
・不安をあおる。
・契約を急がせる。
・値引きでお得感を演出する。
「早くしないと家がダメになる」「もっと費用がかかるようになる」など外壁塗装をしないと起こるデメリットを上げて不安をあおります。
通常段取りを踏んで契約するものですが、悪質業者はその場での契約を急がせます。お客様に考えられると嘘がばれるので勢いで契約させようとします。
お得感や特別感を与えるような話をしてきます。よくあるのが「今ならモニター価格で安くできる」「キャンペーン中だから」「今なら足場代がタダです」など、期間を限定して、今なら特別な料金でできるということを演出してきます。
悪質業者の事例
家主の見えないところで正常な屋根や外壁を壊して修理の依頼をさせる手口があります。訪問営業や相談にのる振りをして「屋根が壊れていますよ」などと声をかけてきます。無料で点検してくれるというお得感を与えます。屋根や見えにくい場所を点検しているふりをして屋根や外壁を壊し、補修工事と併せて外壁塗装の依頼を提案してくる場合もあります。
適正な作業工程を省くなどの手抜き工事で、極端に経費を安く済ませて利益を得ようとする手口があります。
骨組みだけのようなずさんな足場や一部分だけ覆う飛散ネットの使用、安い塗料や薄めた塗料の使用、経験や技術のない安い職人の使用、短すぎる施工期間など、はじめからまともな塗装作業を行う気がないことが明らかなずさんな施工です。
施工を初めて引き返せない状況にしてから、何かと理由をつけて材料費や人件費を請求してくる手口があります。
始めは安い金額で契約を結び、
・塗料が足りないので追加になります。
・思ったより劣化がひどいので補修箇所を追加します。
・施工期間が延長になるので費用が追加になります。
など理由をつけて追加料金を請求してきます。
質の低い塗装業者の特徴と事例
質の低い塗装業者とは、悪意はないのですが技術や知識が不足しているため結果として質の低い外壁塗装になってしまいます。
質の低い外壁塗装の特徴は以下の2つです。
・仕上がりに不満が残る
・塗装の機能が悪い
外壁塗装はその場で終わる工事ではなく、家主はその家にずっと住み続けます。特に外壁は家の印象を決めます。仕上がりに不満が残ると家を見るたびにがっかりした気分になります。家主はそんな思いを10年以上も抱え続けることになります。
外壁塗装はただ塗ればいいというものではありません。塗料にはいろいろな化学物質が入っています。外壁材や下塗り塗料との相性、適切な下地処理を行っていないと塗膜がしっかりと付着せず劣化を速めてしまうこともあります。
質の低い仕上がり事例
外壁塗装の下地処理の質が低いと外壁のひび割れ補修の跡が目立ちます。あまりに目立ちすぎるとフランケンシュタインのような外壁になります。
はみ出しが多いのも見た目を悪くします。塗装職人も人間なので多少ははみ出ることもありますが、程度によります。付帯部の境目など明らかにはみ出して汚く見える、外から目立つような場所をはみ出して汚くなっていることがあります。
質の低い塗装業者は塗料の飛散も問題で外壁以外の場所へ塗料が付いてしまっていることがあります。多少はあるものですが、質の低い業者の場合は車や自転車、隣近所の物にまで飛散させてしまうことがあります。
適切な塗装がされていないと塗膜は外壁に密着せずに浮いてきます。塗料の性質によって短期間で剥がれ落ちたり、柔軟性のある塗膜の内側に水が溜まり風船のようになったりすることもあります。
安心で優良な業者を選ぶ方法
悪質な業者対策
悪質な業者は被害者をだますためにあの手この手を使ってきます。人をだますことのプロなので「自分は大丈夫」と過信せず、だまされてしまうかもしれない危険性があるということは忘れないようにしましょう。
悪質な業者を見抜くには悪質な業者の特徴を思い出してください。
・不安をあおる。
・契約を急がせる。
・値引きでお得感を演出する。
優良な業者であればこの手口とは逆のことをします。なぜならばこんな契約の取り方をすると後からクレームやトラブルなどが起き、評判が落ちるデメリットの方が大きいからです。
優良な業者は不安をあおるようなことはしません。他社と比較してもらって構わないというスタンスで、お客様に納得してもらう方法で契約を行います。
契約を急かすようなことはしません。まして当日に契約をさせるようなことはほとんどありません。現地調査や見積もり、しっかりとした手順と納得を得てから契約します。
優良業者ほど安易な値引きはしません。外壁塗装でお客様に満足いくサービスを提供するにはそれなりの経費が掛かります。その経費を削るということは工事の質を落とし、結局はお客様に迷惑をかけるということになります。
質の悪い業者対策
質の悪い業者を見分けることはとても難しいです。なぜなら塗装工事はやってみないと分からないからです。
質の悪い業者に当たらないようにする対策は以下の2点です。
・施工実績が分かる業者から選ぶ
・直受けの業者を選ぶ
施工実績の分からない業者ではなく近隣で施工実績のある業者を選びます。できれば実際に塗装工事をした家を確認しておきます。施工実績があれば、ある程度その業者がどのくらいの技術を持っているのかが分かります。
外壁塗装業者にもいろいろな組織形態があります。大きく分けると受けた仕事を下請けに回す業者と、受けた仕事を自社で施工する直受け業者の2種類あります。
下請けに回す業者は会社の規模から安心感はありますが、塗装の方法、技術、指導は下請け会社の管轄となります。
つまり仕上がりがどうなるかは、契約した業者がどこの下請けに回すかで変わってくるということになります。極端に質の悪い下請けに回すということはほとんどありませんが、塗装の技術がどうなるかは終わるまで分かりません。
それならば実績がはっきりとしている直受け業者を探したほうが、質の悪い塗装業者に当足らない対策となります。
優良業者の選び方
優良な業者の選び方は【地元】と【資格】というポイントに注目して見ていきます。
地元の地域をメインに施工している塗装会社は地元の評判が命です。地元で長年続けている業者であればそれなりに地域で信頼されているから会社が存続しているとも言えます。
地元の業者にはメリットもおおくあります。
・近隣に施工実績があるので技術力を確認しやすい。
・近いので対応が早い。
・融通を聞いてくれやすい。
地元地域に根差した業者は評判が命となります。アフターケアや保証に関してもしっかりと対応してくれる可能性が高いです。
よくわからないところからくる業者より地元の業者を選ぶ方がメリットも多く安心です。
外壁塗装には技術を示す資格や認定証というものがあります。
分かりやすい資格としては以下の2点があります。
・塗装技能士(1級・2級)。
・塗料メーカーの認定証。
塗装業者がどのような資格を持っているかというのも優良な業者を探す手掛かりになります。
塗装技能士とは厚生労働省が認定する塗装に関する一定以上の技術と知識があることを証明する資格です。技術だけではなく筆記試験も合格した人だけが取得することができます。
外壁塗装で使用する塗料には相性や適切な使い方があります。誤った使い方をすると塗料本来の機能を発揮できないことがあるからです。
質の悪い業者に自社の塗料を使われてしまうと塗料の評判まで悪くなってしまいます。そんな状況を防ぐために適切な技術と知識、塗料の適切な取り扱いができると認められた業者には塗料メーカーから認定証が発行されます。
06外壁塗装の適正な値段を知る方法まとめ
外壁塗装の適正な値段はざっくりと全体の相場を考えて、家の状態によって値段が変わるポイントを知ることで本当の相場が分かるようになります。
外壁塗装は値段だけではなく、どのような業者が、どのような塗装工事を行うのかということが重要です。値段が同じでも工事の質が低ければ、それは適正な値段とはいえません。
今回ご紹介した記事は、分かりにくい外壁塗装の見積もりのポイントを絞って解説をしました。外壁塗装の相場や費用のことに理解を深めていただければと思います。外壁塗装工事を依頼する際に参考にしてください。