外壁塗装【ブラック】ダークカラーを使いこなしておしゃれでかっこいい外壁にする方法を紹介!
2)ブラックの特徴
2-1. ブラックの心理的効果
2-2. ブラックのメリット
2-3. ブラックのデメリット
3)外壁に合うブラックの種類
3-1.ブラックとダーク色
3-2.ダークグレー
3-3.ダークブルー
3-4.ダークグリーン
3-5.ダークブラウン
4)ブラックと相性の良い組み合わせ事例
4-1.ホワイトとの組み合わせ
4-2.グレーとの組み合わせ
4-3.ブラウンとの組み合わせ
5)ブラック・ダーク系外壁の失敗例と対策
5-1.隣近所に嫌がられていないか心配
5-2.塗装の劣化が思ったより早かった
5-3.家の中が熱くなってしまった
6)まとめ
01外壁には重すぎるブラックを
おしゃれに使うポイントは?
外壁塗装でブラックやダーク系の色はおしゃれでかっこいいと人気が高まっています。しかし、デザインや色の使い方によっては暗すぎる、重すぎるといった印象になってしまいます。外壁の色をブラックにする際に、暗すぎず重すぎず、おしゃれでかっこよくするポイントは?どんなことに気を付ければいいのかご存じでしょうか?
実は外壁に使われるブラックは一色ではありません。
一般的にブラックの外壁だと思われているほとんどの外壁はブラックではなくダークカラーと呼ばれる色です。
ブラックの外壁を考えているのであればブラックの使い方やダークカラーの種類、組み合わせについて知っておく必要があります。
この記事を読めばブラックやダークカラーのメリット・デメリットや他の色との組み合わせの基本が分かるようになります。外壁をブラックにしたい。ダークカラーの落ち着いた雰囲気にしたいと考えている人は参考にしてみてください。
02ブラックの特徴
ブラックを外壁に採用する前に、ブラックという色が持つ特徴を知っておきましょう。
ブラックが人に与える心理効果や印象、物理的なメリット・デメリットは実際に外壁塗装した後の生活にもかかわることです。始めに確認しておきましょう。
ブラックの心理的効果
ブラックは良い面と悪い面、両方の強い個性を持つ色です。
良い面では高級感があり、建物に気品を与えます。建物が堅く強く見える重厚感から心理的にも落ち着きや安定の効果があります。
悪い面では負の印象が強いという特徴があります。単純に死や闇、不吉なことの象徴とされています。また見る人によっては威圧的に感じたり、暗い気分になりやすかったりします。
ブラックのメリット
他の色引き立てる
ブラックは他の色を引き締めるというメリットがあります。イエローやベージュ、アイボリーなど膨張色と呼ばれる色はやわらかく見えると同時に全体がぼんやりします。ブラックを配色することで全体が引き締まり、色にメリハリが出ます。ツートンカラーの境界や屋根などに配色すると全体がくっきりとした印象になります。
和洋多様なデザインに合う
ブラックにはどんなデザインでも使いやすいというメリットがあります。
デザインには特徴があります。同じような色でも和風には和風、アメリカン、北欧風などに合わせやすい色があります。ブラックはザインから色を選ぶのではなく、ブラックを中心にデザインを考えることが出来ます。
品が出る。かっこよくなる
ブラックにデザインに品やかっこよさを与えるメリットがあります。ブラックが持つ高級感や重厚感は合わせた色にも同じ影響を与えてくれます。明るくて軽い印象の色でもブラックと合わせることで全体が引き締まって品が良く見えます。重厚感が加わることで強くてかっこいい印象も与えてくれます。
黒い汚れは目立ちにくい
ブラックは色の機能的な特徴として、黒い汚れは目立ちにくくなるメリットがあります。強い色の中では近い色は目立ちにくくなります。外壁に付く汚れとしてはカビや黒ずみ、排気口汚れや雨筋汚れは明るい色の外壁に比べて目立ちにくくなります。
ブラックのデメリット
熱くなりやすい
ブラックは外壁が熱くなりやすいというデメリットがあります。
ブラックは太陽光を吸収して熱をため込みます。外壁をブラックにすると外壁が熱くなり、家の内外含めて全体の温度に影響します。
色あせしやすい
ブラックは紫外線によって色あせしやすいというデメリットがあります。
ブラックは汚れに強く耐久性も高いと誤解されがちですが、ブラックは紫外線の影響を強く受けます。紫外線により色素や塗料が劣化するため、色あせしやすい特徴があります。
外壁材が劣化しやすい
ブラックの外壁材は他の色に比べて外壁材を傷めやすいデメリットがあります。
ブラックは熱をため込みやすく紫外線の影響を受けやすい特徴があります。外壁材を守る塗料も熱と紫外線に弱いため外壁材がダメージを受けやすく、劣化を早めてしまいます。
威圧感がある
ブラックには特有の威圧感があり、それを嫌がられるというデメリットがあります。
外壁全体がブラックの家は威圧感や圧迫感を与える特徴があります。隣接する家との間隔が狭く、近い場合は隣接する家の住民に威圧感を与えて嫌がられるという可能性にも配慮する必要があります。
白い汚れは目立ちやすい
ブラックは汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。
ブラックに近い色や濃い色の汚れは目立ちにくいのですが、逆に白っぽい汚れは黒い外壁に映えるのでとても目立ちます。砂ホコリや花粉、鳥の糞などの汚れは日常的にも付着しやすく、ブラックの外壁は汚れが目立ちやすいです。
03外壁に合うブラックの種類
ブラックの外壁では本当のブラックを使用している外壁はほとんどありません。一般的に「黒い外壁の家」と言われているブラックはグレーや他の色の、きわめてブラックに近いダーク系の色です。
ブラックにほんの少しですが別の色味があります。ほんの少しの違いですがそれだけで家の印象は大きく変わるので、どんなブラック・ダーク系の色があるのかを確認しておきましょう。
ブラックとダーク色
本当のブラックはそのまま外壁の広い面積に使用するとかなり重苦しく威圧感があります。本当のブラックは下の例のような色です。
ブラックをそのまま外壁の広い範囲に使用されることは少なく、使用する場合は他の色をメインにした外壁の差し色として一部に使用される程度が一般的です。
外壁のメインの色にする場合はブラックに近い他の色を使用します。ダーク系とも言われ、色味の特徴によって合わせる色や与える印象に違いがあります。
上のサンプルのように並べるとはっきり色の違いが分かりますが、単独ではブラックに近い印象となります。
外壁でよく使われるダーク色は
・グレー系
・ネイビー系
・グリーン系
・ブラウン系
です。
他のレッドやパープルのダーク色は外壁のデザインには難しく採用されることはほとんどありません。
ダークグレー
ブラック系の外壁で最も使われているのがこのグレーのダーク系です。きわめてブラックに近く、パッと見ではブラックという印象になります。
グレーは元々ブラックにホワイトを混ぜた色です。ブラックを薄くした色でもあり、性質が似ています。ブラックの重すぎる印象をホワイトが柔らかくしているため、家の広い範囲に使用しやすくなっています。
ダークブルー
ネイビー、濃紺など名称は様々ですが、ブラックに近いブルーのダーク系です。
ブルー系の色は昔から高貴、高級な色として使用されている色です。そのためダークブルーはブラックの重さを軽くしながら、高級感を高めてくれます。またブルー持つ爽やかさがブラック持つ暗い不吉な印象が和らげ、明るさや爽やかさを感じる色になっています。
金属との相性が良く、金属系サイディングの外壁色によく使われています。
ダークグリーン
モスグリーン、深緑など名称は様々ですが、ブラックに近いグリーンのダーク系です。
アウトドアの影響や木目調のデザインが流行している昨今では人気が高まっていいます。グリーンはアース色として自然の生命力や温かさ、癒しを感じさせてくれる色です。そのためダークグリーンはブラックの持つ無機質感、冷たさを軽くして生命力を感じさせてくれます。
木質系との相性が良く、木目を取り入れたデザインや北欧風、木質系サイディングなどと合わせるとおしゃれです。
ダークブラウン
こげ茶色よりもさらに濃い、黒に近いブラウンのダーク系です。
色の近い木目調との相性も良く、自然をイメージしたデザイン、木の温もりを感じるダーク系の外壁によく合うことで人気があります。ブラウンは大地を感じさせるアース色で重さがありながら柔らかさと温かさを感じさせてくれる色です。そのためダークブラウンはブラックの硬くて冷たい印象を軽くしながら、外壁に温もりと癒し、安心感を高めてくれます。
レンガ調によく合い、西洋風のデザインやレンガ調のサイディングに合わせると高級感が出ます。
04ブラックと相性の良い組み合わせ事例
ホワイトとの組み合わせ
ホワイトはどんな色でも相性がよく、合わせた色を引き立ててくれる特徴があります。ブラックと正反対の色なので、ブラックの持つ暗さや重さを軽くしてくれます。
ほとんどのダーク系と合わせても違和感のないデザインになりますが、唯一ブラックとの組み合わせには注意が必要です。白黒はお葬式の印象が強く、縁起の悪い組み合わせです。ブラックとホワイトを合わせる際はお葬式を連想させないように面積の配分や使う場所などデザインには注意が必要です。
参考例①
ワンポイントのアクセントとして使用するのがおすすめです。全体のダーク系の印象を保ちながら、ホワイトが暗すぎず重すぎない、メリハリのあるデザインにしてくれます。
ホワイトが明るすぎる場合はホワイトに近い明るめのグレーも特徴が似ているので合わせやすいです。
参考例②
お葬式みたいなデザインにならないように注意しましょう。ブラックとホワイトをお互い広範囲に使用すると特にお葬式っぽくなります。
参考例③
ダーク系とホワイト系のツートンカラーもおしゃれにまとまりやすいのでおすすめです。
グレーとの組み合わせ
グレーはブラックとホワイトを混ぜた色です。グレーは濃淡によって色味や印象が大きく変わります。薄ければホワイトに近く、濃ければブラックに近くなります。グレーの濃淡によってホワイトの持つ明るく爽やかな印象にするか、ブラックの持つ高級感や重厚感の強い印象にするかが変わります。
参考例①
グレーの濃淡によって同じブラックとの組み合わせでも印象が大きく変わってきます。
ブラックの面積が広くなりすぎると暗く重い雰囲気が強くなりやすくなります。
参考例②
ダーク系とグレーの組み合わせは各ダーク系が持つ色味を引き立ててくれます。グレーは明るめのグレーを使用するとメリハリが出やすいのでおすすめです。
ブラウンとの組み合わせ
ブラウンはやや赤みを持つ色なのでブラックと組み合わせることで温かみをプラスすることが出来ます。土やレンガ、木材のイメージを持つブラウンはブラックを組み合わせることで「自然素材を活かした高級な家」という印象を作ることが出来ます。
ダークブラウンは近い色なので合わせやすく、同じアース色のダークグリーンも良く合います。
参考例①
同じアース色であるダークブラウンやダークグリーンとはよく合います。ダークブラウンやダークグリーンをメインに木目調の玄関やベランダ、ウッドデッキなどの組み合わせも良く合うのでおすすめです。
参考例②
ブラックでは重すぎた印象になってしまうため合いません。またブルー系とブラウンが合わないためダークブルーとの配色も違和感が出てしまいます。
05ブラック・ダーク系外壁の失敗例と対策
隣近所に嫌がられていないか心配
外壁ブラックと言えば近隣とのトラブルを心配する人が多い色です。実際に外壁がブラックだからという理由でトラブルになるリスクが高くなるということではありません。
外壁のブラックが嫌がられるのは隣との距離や近隣への影響です。
例えば隣の家と間隔が狭い家で、大きく真っ黒な家ができたことを想像してみてください。お隣さんは晴れていても窓の外は真っ黒ですし、窓を開けても外から見ても圧迫感や威圧感を受け続けます。
自分の家が建つことで近隣に嫌な思いをさせる可能性が高いのであれば避けることをおすすめします。
どうしてもブラック・ダーク系の家にこだわりたいのであれば隣の家との間隔が広い家や似たようなデザインの家が多い地域を選んだ方がお互いに嫌な思いをしなくて済みます。
隣の家との間隔が狭いなら他の色を選択するか感覚が広い土地をさがしましょう。
塗装の劣化が思ったより早かった
外壁をブラックにした場合のデメリットとして、熱や紫外線の吸収により塗装と外壁材が傷みやすいということがあります。
ブラックは汚れにくく丈夫なイメージがありますが外壁では逆に劣化しやすいという認識が常識です。
外壁の色をブラック・ダーク系にするのであれば、劣化しやすいというデメリットを考慮して高機能な塗料を選ぶようにしましょう。
ブラックのデメリットをカバーする塗料の性能としては次のようなものがあります。
・遮熱性
・紫外線カット
・低汚染塗料
・光触媒塗料
塗料の質を上げるとはじめの塗装費用は高くなりますが、そのあとのメンテナンスや塗料、外壁材へのダメージが変わってきます。
メンテナンスをこまめにする労力と、塗料、外壁のメンテナンス費用と手間を考えるのであれば、はじめの塗装の時点で機能性が高く長持ちする塗料で塗装することをおすすめします。
ブラック・ダーク系の外壁にするときは高機能な塗料を選びましょう。
家の中が熱くなってしまった
ブラックの外壁は熱を良く吸収してしまい、とても熱くなります。家全体を覆う外壁が熱くなるということは家の中も熱くなる可能性があります。
最近の住宅では断熱効果が重要視されているので良質の断熱材を使っている場合は、家の中までそれほどの影響が出ないこともあります。しかし、断熱効果が弱い家の場合は外壁温度の影響をもろに受けてしまいます。
特に塗り替えの際に元々明るい色だった場合は新築の時点でそこまで断熱を考慮できているかどうか分かりません。断熱材の状態や有無に関しては外壁塗装業者等に確認してもらうことが出来ます。
外壁をブラックにする際は断熱効果の高い壁にしましょう。
すでにお住いの家を塗り替える際は断熱材の状態を確認しましょう。
06まとめ
外壁の色でブラックを上手に使いこなすには、ブラックの特徴と種類を知ってから組み合わせを考えましょう。
・高級感、重厚感があるが同時に威圧感や不吉な色というマイナスな効果もある。
・ブラックは熱を吸収しやすく、外壁材としては傷みやすいので対策が必要。
・実際にブラックの外壁とはグレーやブルー系など特定のダーク色であり特徴がある。
・ブラック・ダーク系の外壁デザインは重くなりすぎない、暗すぎないようにする。
・失敗例を参考に対策を立ておく。
この記事では外壁をブラックにしたい場合、ブラックの特徴、実際に使うダーク色や組み合わせについてご紹介しました。ブラックの特徴を上手く活用し、おしゃれでかっこいいデザインの外壁の参考にしてみてください。